ミヤマクワガタ

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ミヤマクワガタ(深山鍬形 Lucanus maculifemoratus)は、甲虫目・クワガタムシ科に属するクワガタムシの一種です。
いかにもクワガタムシらしい風貌から、古来からクワガタムシの代表として親しまれてきました。

南西諸島や一部の離島を除く、ほぼ日本全土に分布しています。

オスの体長は22.9 ~ 78.6mmです。
普段見られるオスは60mm程度です。
78.6mmの個体は2014年に飼育下で記録されたものと、大阪府妙見山(北摂山系)にて採集されたものです。
メスの体長は25 ~ 48.8mmです。

頭部に冠状の突起「(頭部)耳状突起」があります。
頭の突起はオスだけにあり小型個体では目立ちませんが大型個体では発達しミヤマクワガタの最大の特徴になっています。
耳状突起は大アゴを閉じる筋肉の付着面を限られた頭部の中で広げるのに役立っています。

オスは体表には細かい毛が生えていて金色から褐色に見えますが、霧や降雨で湿ると黒くなります。
木の幹に擬態した保護色の効果と熱線吸収率を調整するのに役立っていると言われています。
古い個体は微毛が脱落し失われてしまいます。

メスは背側から見るとツヤのある黒色で他のクワガタムシのメスと似ていますが、腹側にオスと同じく微毛があり腿節に部分には長楕円の黄色紋があるので他種のメスと簡単に見分けることができます。
大顎は他のクワガタムシのメスに比べ、アゴが太くて厳つく、ニッパーのような形となっているのも特徴の一つです。
この大顎で樹皮に傷を付けて、樹液の出を良くしたり、身を守ったりします。

木に衝撃を与えると振動を足の毛で察知し落下してきます。
ノコギリクワガタやオオクワガタは落下すると脚を縮めて硬直し擬死状態になって動かなくなるのですが、
ミヤマクワガタは脚を伸ばしたまま硬直するか、そのまま動き出して逃走するので見つけやすいです。

採集データ
採集日・ 2005年8月14日
採集地・岐阜県 高山市
撮影データ
カメラ・OLYNPUS TG-3
撮影モード・フォーカスBKT(撮影枚数30コマ・標準)、LED発光、露出補正0.0、WBオート、ISOオート、3200×2400(4:3)
画像編集ソフト・CombineZM、PaintShop Pro X8

 

 

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