ゴマダラカミキリ

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ゴマダラカミキリ(胡麻斑髪切 Anoplophora malasiaca)は、コウチュウ目(鞘翅目)、カミキリムシ科に分類される甲虫の一種です。
都市部の街路樹、庭木、公園樹木でもよくみられ、国産カミキリムシ中で最もよく知られる種の一つです。

成虫の体長は2.5cm-3.5cmほどで全身が黒く前翅は光沢のある黒色に白い斑点が並んでいてよく目立ちます。
和名もこれに由来しています。
前翅以外の部分はあまり光沢がなく、腹側や脚は青白い細かい毛で覆われています。
触角は体長の1.5倍ほどで、触角を形作る各節の根もとにも青白い毛があるため黒と青のしま模様に見えます。

日本全土に分布し、離島では佐渡島、伊豆諸島、対馬、屋久島に分布します。

ゴマダラカミキリの幼虫も成虫も食樹が非常に幅広いのが特徴で、ミカン類、ヤナギ、クリ、クワ、イチジク、プラタナス、シラカバなど多岐にわたります。
昼夜の区別なく活動し、食樹の葉や若枝の樹皮を後食します。
食樹の樹幹、梢を歩行したり、その周囲を飛翔する姿がみられます。
夜間は灯火等の光源に飛来します。

交尾を終えたメスは生木の樹皮を大顎で傷つけ、その箇所に産卵します。
幼虫は生木の材部を食害し成長すると幹内部を降下して根株の内部を食い荒らします。
幼虫が材部を掘り進むと直径1cm-2cmほどの坑道ができ木の強度が弱くなり折れやすくなったりダメージを負って成長不良に陥り枯死することがあります。
ミカン農家ではゴマダラカミキリは重要な害虫とされています。
幼虫が侵入した樹木は幼虫の活動によって坑道が樹皮に達し穿孔され、木屑や樹液が出るようになります。
蛹を経て羽化した成虫は木の幹に円形の穴を開けて野外に脱出します。
孵化から羽化までは1年-2年です。

採集データ
採集日・ 2002年8月1日
採集地・鹿児島県 頴娃町
撮影データ
カメラ・OLYNPUS TG-3
撮影モード・フォーカスBKT(撮影枚数30コマ・標準)、LED発光、露出補正0.0、WBオート、ISOオート、3200×2400(4:3)
画像編集ソフト・CombineZM、PaintShop Pro X8

 

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