昆虫図鑑の画像はOLYMPUS TG-3の顕微鏡モードを使用したフォーカスブラケット撮影(30コマ撮影・標準ステップ)した画像から必要な画像を選んで、深度合成ソフトCombineZMを使って作った画像です。
画像を多層撮影して深度合成するソフトにはいくつかありますが、わたしが使用するCombineZMはそのなかでも無料でありながら精度の高い画像が得られる優れたソフトです。
有料ソフトで評判が良いものはHelicon Focus とZerene Stacker の二つがネット上で検索すると見つけることができます。
また、Adobe Photoshop も深度合成が可能ですが、バージョンによってできない場合があります。
「Photoshop逆引きデザイン辞典 [CC/CS6/CS5/CS4/CS3]増補改訂版」のNo118(P160) “焦点の異なる写真を合成して全域を合焦させる” に説明されています。
CC/CS6/CS5のバージョンでは深度合成作業が可能ですが、CS4/CS3ではできません。
Combine ZM
深度合成ソフト CombineZM は、無料オープンソースのソフトです。
以前はhttp://hadleyweb.pwp.blueyonder.co.uk/CZM/News.htmから「Full Version CombineZM.msi」をダウンロード・インストールが出来たのですが現在サイトは閉鎖されています。
使用してみたい場合は “CombineZM ダウンロード” で検索するとダウンロードができるサイトが幾つか見つかります。
わたしも検索をしてダウンロード可能なサイトを見つけインストールをしました。
CombineZP はCombineZMの後継ソフトです。
特に理由はないのですが、わたしはCombineZMを使用しています。
ダウンロード可能な海外のサイトが多くありますので翻訳機能を使いながら信頼性の高いサイトを見つけてダウンロードしてください。
インストール終了後はトップ画面に赤丸のアイコン“CZM”と“CZBatch”が表示されます。
アイコン“CZM”をクリックするとCombineZMが開きます。
インストールしたプログラムは「Alan Hadley」の名称のフォルダーに有ります。
下位フォルダー「CombineZM」を開くとアイコンやアプリケーションが入っています。
下位フォルダー「CZM_Orignal_Pics」には何も入っていません。
このホルダーは深度合成画像の一時保管に使用します。
Combine ZMの使い方を解説
すべて英語で表示されているので使いづらく感じられますが、わたしが使用している深度合成の手順をわかりやすく説明しますので参考にしてください。
この手順で昆虫図鑑の画像を作成しています。
動画もありますので参考にしてください。
① 深度合成に使用する画像の撮影
OLYMPUS TG-3 顕微鏡モードのフォーカスブラケット(30コマ撮影・標準ステップ)で撮影をします。
フォーカスブラケット 30コマ・標準ステップで撮影した画像です。
少しづつピントのずれた画像が連続で30枚撮影されます。
② 深度合成に使用する画像の選択
この30枚の画像から合成に使用する画像を選択します。
今回は「タテジマジンガサハムシ」にピントの合った画像を選んで使用します。
赤枠で囲ったP1310039~P1310060の22枚の画像を使って合成をします。
最初の1枚目の画像は使用しないようにします。
2枚目以降から選んでください。
③ 深度合成に使用する画像のコピーと貼り付け
赤枠で囲ったP1310039~P1310060の22枚の画像をコピーします。
フォルダー「Alan Hadley」の下位フォルダー「CZM_Orignal_Pics」にコピーしたP1310039~P1310060の22枚の画像を貼り付けます。
④ CombineZMを開いて深度合成に使用する画像を登録する
トップ画面からアイコン “CombineZM” をクリックして開きます。
Newをクリックすると新しい画面が開き深度合成をするデータを選択することができます。
フォルダー「Alan Hadley」の下位フォルダー「CZM_Orignal_Pics」にコピーしたP1310039~P1310060の22枚の画像を選択し[開く]をクリックします。
選択した画面が表示され認識されると画面が変わります。
深度合成前の選択画像の1枚目が表示されます。
⑤ 深度合成を開始する
赤丸の “Macro”をクリックしてメニュー “Do Stack”を選択クリックします。
(わたしは“Do Soft Stack” で深度合成することが多いです。)
深度合成が始まります。
深度合成の開始とともに画面が変わり進行状況がわかります。
終了までには数分かかります。
合成画像の選択枚数によって変わります。
5分ほどかかる場合もあります。
深度合成が終了すると合成画像が表示されます。
とても綺麗に深度合成されています。
CombineZM 素晴らしいソフトです。
しかも無料です。
⑥ 深度合成した画像を保存する
この画像を保存します。
赤丸の “File”をクリックしてメニュー “Save Frame/Picture As”を選択クリックします。
保存の画質を設定できます(0~100%)。
設定ができたら “OK” ボタンをクリックします。
(画質の設定は一度決めた値で継続されますので変更したい時に操作します。)
フォルダー「Alan Hadley」の下位フォルダー「CZM_Orignal_Pics」に自動的に保存されます。
フォルダー「CZM_Orignal_Pics」に保存された画像は切り取って任意に作ったホルダーに移動してファイル名を変更することをお勧めします。
この保存の時に保存先やファイル名を変更すると画像が保存されないことがあります。
そんな時は、保存ホルダーを最上位のホルダーに設定してください。
最上位内の下位ホルダー・サブホルダーに設定すると保存されない事があります。
保存ができない場合は、ホルダーを変えてみてください。
また、ファイル名は “ New-Out99999_99997 ” のように連番で付けられますので、わかりやすいファイル名に変更をすると良いでしょう。
深度合成用にフォルダー「CZM_Orignal_Pics」に保存した複数の画像は1枚の合成が終わる毎に削除することを勧めます。
⑦ CombineZM を終了する
画像の保存ができたら CombineZM を終了します。
“ × ” をクリックして赤丸の“いいえ(N)”をクリックすると CombineZM が終了します。
1枚づつ手順①~⑦を繰り返して深度合成を行います。
先ずはこの手順でCombineZMに慣れてください。
数回繰り返しやってみると慣れてきます。
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