昆虫標本の作り方4 軟化方法

この記事をシェア

展足をしないで乾燥させた(乾燥してしまった)昆虫を軟らかくして触角や足の関節が動くようにする方法です。
インターネットで未展足の昆虫標本が販売されていますがこの状態です。
足や触角が折れたりしないように折りたたまれて乾燥されたものが売られています。

こんな状態をどこかで見たことがないですか?
10月になって夏休みに捕まえたカブトムシやクワガタムシが飼育ケースの中でカチカチになっている姿と同じです。
昆虫マットもカラカラに乾燥してその上にカブトムシがひっくり返っている姿がまさに未展足の乾燥標本です。
そんな昆虫を綺麗な形に整えて標本にするために軟らかくすることを軟化といいます。

準備するものは、昆虫が入る大きさの容器。
陶器製で広口のものや、洗面器などのプラスチック製のものでも良いです。私は二重構造の金属製ボールを使っています。お湯の温度が下がりにくいのでとても使い勝手がいいです。

後は、ピンセットと乾燥した昆虫とお湯です。ゴム手袋を使用すると、直接昆虫を触る事もなく、お湯を使いますから安全対策にもなります。

それでははじめましょう。

まずは、お湯を沸かします。
お湯の温度は指が入れられるほどの温度にします。
あまり熱いお湯は標本が変色したりと悪い影響がでることがあります。
ここからの作業には火傷に注意してください。
保護用にゴム手袋を使用するとよいでしょう。
それでは容器にお湯を注ぎます。
昆虫をお湯に入れます。

やわらかめのハケで昆虫に付いたゴミなどを取り除きます。

詳しくは、 昆虫標本の作り方5 昆虫をきれいにする を見てください。

30秒から1分程入れたら昆虫をお湯から取り出して軟化の状態を見ます。
軟化が足りないようであれば再度お湯に入れます。
お湯に付け過ぎると、関節の筋肉がゴム化して弾力を持ってしまい展足作業がやりにくくなることがあります。
また、標本の腐食が進んでいる場合はバラバラになってしまいます。
短時間ごとに取り出して軟化状態を確認しながら大まかな関節を動かします。
それぞれの関節には動く方向と動く量があります。逆の方向に動かしたり動く量を超えると折れたり取れたりするので注意が必要です。
動かすにはかなりの力が必要になることがあります。しかし無理をせずに何度もお湯に付けながら少しずつ動かしてみてください。
固まった関節が動く時に、バキとかバリバリと音がすることがありますが異常ではありません。


はじめての軟化作業は、お湯に付ける時間や力の加減が難しいと思いますが経験することでわかってきます。
折れたり取れてしまった部分は展足作業のときに接着剤で補修できるので、そのまま軟化作業を進めます。補修方法は、昆虫標本の作り方7 折れた足の補修方法 →https://csnaka.com/cslabo/昆虫標本の作り方7 折れた足の補修方法/ を参考にしてください。

大きな関節が動くようになったら、ふ節や触角などの細かい関節を動かします。
軟化不足で動きが悪い場合は、お湯に付けてより軟化して動かしてゆきます。
お湯の温度が低くなってしまったら、温度の高いお湯に入れ替えます。
関節が動き綺麗にした昆虫を展足し標本となった姿を想像しながら大まかな形を整え軟化作業は終わりです。
次は、展足作業に入ります。

つづきは、昆虫標本の作り方6 軟化後の展足作業 → 昆虫標本の作り方6 軟化後の展足作業

 

この記事をシェア

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください