40代後半に個人事業主として開業をし、オリジナル商品『樹脂封入標本作成キット(BASEショップで販売中)』の製作と販売をするCSラボラトリーズの代表の“なかなか”です。
わたしが、商品開発をして個人事業主になった過程を書きたいと思います。
- オリジナル商品を作る。
- 事業資金の調達(補助金の申請)をする。
- 個人事業主の申請をする。
この3項目に分けて記事にしていきます。
オリジナル商品を作る 1 ・ 商品化したい物を見つける。
世の中にはまだ無い自分だけの商品を作り出す。
そんな商品はいったいどんな物なのか?世の中にまだ無いのはなぜか?
- 誰も必要としていないから誰も作ろうとしていない。
- 夢のような商品で作ることができない。
- 難しすぎて誰も作れない。
- 誰も思いつかないから作られていない。
色々な理由があります。
まったく新しい商品を作り出すのはとても難しいことです。特に個人で資金も技術も無ければ難しいでしょう。
でも、自分が欲しいと思う商品が市場に無ければ、それがそれが新しい商品になります。
ただその商品は自分だけしか必要としないようなとてもニッチな物で多くの人が必要としていないかも知れません。
今は必要とされていないのかもしれません。もしそんな商品があったら自分と同じように欲しいと思う人が何人かはいるかもしれません。
それは今は無い物だから全くどうなるのかわからないものなのです。だからこそ作る価値や可能性があるはずなのです。
やってみないとわからないからやってみるのです。やるかやらないか。やらなかったら永遠のゼロです。やれば限りなくゼロなのかもしれませんが決してゼロではないはずです。
だからやってみるのです。
わたしには大企業のように潤沢な研究開発費はありませんし、専門的な知識もありません。無から何かを作り出す事は無理でしょう。
だったら、今ある物を組み合わせて今は無いものを作り出す喜びを商品にするのはどうでしょう。
人は何かを作ることで喜びを感じます。料理、手芸、DIY、園芸、模型、生き物を育てることも同じです。
その喜びが簡単に体験できて、しかも本格的でわかりやすく作れるセット商品。
手作りセットで検索すると、様々な商品が出てきます。
- 手作りマウスキット・・・パソコンのマウスを作ります。
- 手作り時計工作キット・・・壁掛け時計を作ります。
- 手作り石鹸キット・・・宝石のように輝く石鹸を作ります。
- 手作りビールキット・・・ビールを作ります。
- 手作り豆腐キット・・・豆腐を作ります。
- 手作り銀粘土スターターセット・・・銀粘土のアクセサリーや置物を作ります。
- 味噌手作りセット・・・味噌を作ります。
- 手作り千代紙細工セット・・・千代紙を使った小物入れを作ります。
- ハーバリュウム手作りセット・・・ハーバリュウムを作ります。
- 苔庭園手作りセット・・・小さな苔庭を作ります。
ここで少し気になったことがあります。
検索商品には〝キット〟と〝セット〟と表示されたものがあります。
違いは何でしょう?
googleで検索すると、
キット〝 ある目的のための道具一式。〟
セット〝 組み合わせて一揃いにすること。また、そのようなもの。〟
デジタル大辞泉より
(google翻訳では、kit=キット set=セットする すっかり日本語になっています。)
- キット商品は、目的を達成するための道具が入っている商品。
- セット商品は、必要な道具・材料を組み合わせて揃えた商品。
なんか違いがはっきりしません。実際の商品の内容を見てもセットもキットも同じように感じます。
商品名の響きやイメージでセットとキットを使っているように思われます。
寄り道してしまいましたので本道へ戻ります。
わたしは、樹脂を使用した樹脂封入をセット商品にしたいと考えました。
実際に、樹脂封入に関係したセット商品で販売されているものを調べてみます。
UVレジンのアクセサリーを作るセットがありましたが、わたしがあったらいいなと思う商品はありませんでした。
作るしかありません。世の中に無い新しい商品です。
これが樹脂封入標本です。
わたしが樹脂封入標本をどうやって作るのか説明します。
樹脂封入標本の作り方がとても詳しく書かれた本があります。興味のある方は読んでみてください。
ここで解説するのは、わたしが実際に作った手順です。
紹介した本の手順とは異なります。
それでは昆虫標本を樹脂封入標本にします。
まず、昆虫標本を作ります。
昆虫は形を整えて乾燥します。
〝昆虫標本の作り方1 マチ針で固定する方法〟
〝昆虫標本の作り方2 フェルトやキッチンペーパーで固定する方法〟
に作り方を詳しく書いていますので参考にしてください。
作成手順
- 昆虫標本を樹脂に封入します。
- 樹脂封標本の不要な部分を切除します。
- 樹脂の表面を研磨して仕上げます。
①昆虫標本を樹脂に封入します。
樹脂封入に必要な道具と材料
タッパー・・・封入する標本が収まるサイズのものを用意します。
ピンセット・・・標本を取り扱う時に使用します。
樹脂・・・アクリル・エポキシ・ポリエステルがあります。
使用する樹脂は「アクソン トランスラックスD150」です。この樹脂はエポキシ樹脂で、臭いも少なく、混合比によって硬化しても柔軟性を持った樹脂になります。取り扱いも簡単な樹脂です。
紙コップ・・・樹脂の混合と攪拌に使います。
タッパーに土台部分の樹脂を流し込みます。
1回目の樹脂が固まったら昆虫標本を入れて更に樹脂を流し込みます。
一度に多くの樹脂を入れると昆虫が浮き上がってしまいますから、昆虫が半分樹脂に漬かる程度にして固まるのを待ちます。
2回目の樹脂が固まったら、更に樹脂を入れて完全に昆虫標本が樹脂の中に入るようにします。
②樹脂封標本の不要な部分を切除します。
樹脂封入標本を切除して整形するのに必要な道具
のこぎり・・・不要な樹脂を切ります。
タッパーを指で広げて樹脂封入標本を取り出します。
不要な部分に線を引いて、ノコギリで切り落とします。
ノコギリで切った断面はザラザラになっています。
③樹脂の表面を研磨して仕上げます。
切り取った樹脂の表面をヤスリとサンドペパーで削り、磨き剤を使って透明にします。
樹脂の表面を研磨仕上げするのに必要な道具
サンドペーパー(耐水ペーパー)・・・樹脂の表面仕上げに使います。(細目を使用します。♯1000♯1500)
バット・・・研磨作業に使います。
研磨剤(コンパウンド)・・・樹脂表面の磨きに使います。
厚紙・・・研磨剤を使用した研磨作業に使います。
バットに適量の水を入れて耐水ペーパーを敷き樹脂の研磨をします。
樹脂表面の状態を見ながら耐水ペーパーを細目に変えて研磨します。
サンドペーパーで表面を研磨すると曇った状態になります。
厚紙に研磨剤を乗せて樹脂表面を磨き上げます。
大変にに時間と労力を必要としますが透明感がでるまで作業を続けます。
表面が透明になったら完成です。
準備も作業も大変です。時間もかかります。
この標本を簡単に作ることが出来るセットを商品化します。
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