虫を食べる 昆虫食という文化 タイの土産 バッタとカイコの蛹のスナック菓子を食べてみる 

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先日、タイ旅行の土産にスナック菓子をもらいました。
バッタとカイコの蛹のスナック菓子です。(虫嫌いな人はこれ以上読み進めないでください。耐えられない画像が出てきます。)

わたし好みのベストチョイスな土産です。

パッケージはこんな感じで、デザインはポップで日本でも売っていそうなスナック菓子です。
端っこの写真が少々エグいのですが、しっかり見ないとわかりません。

白いパッケージには、Small Crichets→小さなコオロギ→ขนาดเล็กกรอบ と書かれています。
味はオリジナルフレーバー、コオロギのユルキャラがソースのような調味料をかけています。

赤いパッケージには、Silkworms→カイコ→ดักแด้ と書かれています。(写真は蛹のようです。)
味はバーベキューフレーバー、カイコの蛹のユルキャラがBBQをしています。

早速、開封してみます。まずは白いパッケージのバッタです。
左がパッケージ写真、右が実際の内容物です。全く同じものが入っています。(当然です。)

次は赤いパッケージのカイコを開封します。
左がパッケージ写真、右が実際の内容物です。こちらも全く同じものが入っています。(当然です。)

パッケージ写真のほうが色艶が良くて実物よりおいしそうに見えます。更に、拡大してみます。

手のひらに乗せてみます。カイコはそこそこの大きさで食べ応えもありそうです。

嫌いな人は見ていられないほどの衝撃的な画像でしょう。
自分的には、エビやカニ、シャコも大差ないと思うのですが・・・。
深海に住むグソクムシの容姿は、ダンゴムシやワラジムシと全く同じです。

食べてみます。コオロギもカイコもサクサクして軽いスナック菓子のような口当たりです。
羽や蛹の殻が少し口に残る感じは、ソラマメのフライの殻が口に残るのに近い気がします。
ソラマメの薄くて柔らかいサクサクの殻だけを食べている感じというのが近い食感でしょうか。
味はどちらも薄味で、オリジナルとバーベキューの味の違いがわかりにくいです。
味は特に癖も無く口に入れてしまうと普通に食べることができます。
コオロギは若干苦味があるように感じますが、コオロギもカイコもあまり味に主張がありません。
どちらも普通に食べることができますが、まだ慣れていないせいかポテトチップスのようにバリバリと頬張るには少し時間が必要です。
家族にも勧めますが誰も食べません。
飛び切り美味しくはありませんが、見た目に慣れてしまえば食べることができると思います。
家族の前で食べて見せて、説明しても誰も食べません。それが普通なのでしょう。

わたしは以前にもカメムシのスナック菓子を食べたことがありますが、サクサク感は今回のコオロギやカイコと似ています。
味はシンプルな塩味で美味しかったです。


今の日本人は普通に虫を食べることはありません。しかし、ほんの少し前には普通に食べていました。
わたしが小学生の低学年だった45年程前のことです。
オープンしたばかりのスーパーの地下の食品売り場の総菜屋さんにはイナゴの佃煮が売られていました。
バッタが食品売り場で売られているのを初めて見てからは、母親に連れられて買い物に行くと必ず総菜屋のイナゴを見に行きました。
しかしそれは長くは続きません。いつの間にか見に行くことも無くなり、いつの間にかイナゴの佃煮もなくなっていました。
たぶんイナゴの佃煮は秋の風物詩として10月から11月の始めにしか店頭に並んでいなかったからだと思います。
それでも、あの時の光景は今になっても思い出されます。小魚や貝などの佃煮が並んだショーケースの左下のアルミ製バットにイナゴの佃煮が山となっている衝撃的な情景を。
わたしの住んでいた愛知県の西尾張のスーパーでイナゴの佃煮が売られるくらいに当時は普通に虫を食べていたのです。

日本の昆虫食の文化は江戸時代にイナゴ・ハチの子を食べていた記録が残っています。
昆虫学者の三宅恒方博士が大正8年にまとめた報告書「食用及薬用昆虫に関する調査」では、ハチ類14種・ガ類11種・バッタ類10種・甲虫類8種など、全部で55種類の昆虫が食用にされていたと書かれています。また薬用昆虫に至っては123種類と多くの虫が利用されていました。
昭和61年には地理学・生態人類学者の野中健一氏の「昆虫食日本分布図」に食用昆虫の存否が都道府県別に書かれています。
イナゴ=45都道府県・ハチの子=42都道府県・カミキリムシ、ガの幼虫=29都道府県・カイコの蛹=27都道府県・ゲンゴロウ、ガムシ=8都道府県・トビケラ、カワゲラ、トンボなどの水生昆虫の幼虫=6都道府県・セミ=5都道府県が主な種類と都道府県数です。

山内昭一著 「昆虫食入門」より

昭和の終わりまでは多くの都道府県にまだ昆虫食文化が残っていたことがわかります。
それから約30年経った平成の終わりには日本の昆虫食はほぼ失われ、限られた地域の伝統食としてを残すだけとなってしまいました。
新たな令和の時代にはそれすら失われていくのでしょう。

しかしタイには、まだ昆虫食の文化があります。
しかも、スナック菓子として気軽におやつ感覚でみんなが食べる昆虫食が進化しています。

いつか日本の昆虫食文化がもう一度見直されて進化をして多くの人が口に出来るようになることを願っています。

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