オオクワガタガタ

この記事をシェア

オオクワガタ(大鍬形、Dorcus hopei binodulosus)は、コウチュウ目・クワガタムシ科・オオクワガタ属・オオクワガタ亜属に属するホペイオオクワガタの亜種で、
日本では最大級のクワガタムシです。

分布は日本列島全般と近縁種が朝鮮半島から中国北東部にかけて生息しています。
日本国内では全国的に分布し、生息地域はブナ帯の原生林やクヌギの台木(台場クヌギ)林に集中し局所的です。
島嶼部では対馬のみに分布しています。

体長は、野外ではオス20-76.6mm、メス22-48mm程度です。
2019年現在、飼育個体ではオス91.7mm、メス61.5mmの記録があります。

野生下における最大個体の記録は山梨県北巨摩郡須玉町(現:北杜市)仁田平にて1981年7月25日に採集された76.6mm。
飼育下の最大個体は、菌糸ビンで育成し2019年7月14日に羽化した91.7mmです。

オスは大きな内歯(内側のトゲ)1対と、先端部分に小歯を1対を備えた太く内側に湾入した大顎を持ちます。

体色は全身黒色だが上翅はやや黒褐色を帯びることがあります。
オスの小型個体やメスの鞘翅上面には明瞭な点刻列があります。
眼縁突起は眼の4/5を縁どり後方でわずかに切れています。

オスの小型個体では大顎先端の小歯は消失するが、中央の内歯は かなり小型の個体でも見られます。

5月頃から梅雨明け頃に活動を始めます。
夜行性で、昼間はクヌギ・アベマキ・ナラ類・カシ類・ニレ類・ヤナギ類などの樹液が出る大木の樹洞などに隠れています。
性質は臆病で、危険を感じると、すぐに洞(うろ)に隠れてしまいます。
飛ぶことも滅多になく、住処(すみか)を変える際か灯火に引き寄せられる場合を除いて限定的なものです。

樹洞を縄張りとしたオスの元にメスが次々と訪れる生活を夏季に送り交尾をします。
受精したメスはニクウスバタケ・カワラタケがついたクヌギ・エノキ・カシ類の硬い大木の立ち枯れなどに飛来し、産座を築いたり、トンネルを掘って、その内壁に産卵します。
産卵中のメスは肉食傾向が強くなり、他の昆虫を捕食したり、また同種の死骸を食べることもあります。
飼育下でも、他種の幼虫や蛹などを与えると捕食することが知られています。

幼虫で2年過ごし夏に羽化後翌年まで静止する2年1化1越年で、孵化から3年目の初夏に活動をし9月末から10月くらいになると越冬態勢に入り翌年の5月頃まで活動を休止します。
5月頃から梅雨明け頃に活動を再開し繁殖活動をし越冬を繰り返します。
飼育下では5-6年生きる個体もいます。

コクワガタとの間に雑種ができ自然下でもごく稀に採集されオオコクワガタと呼ばれてます。

飼育データ
飼育日・ 2004年
飼育地・愛知県 瀬戸市
撮影データ
カメラ・OLYNPUS TG-3
撮影モード・フォーカスBKT(撮影枚数30コマ・標準)、LED発光、露出補正0.0、WBオート、ISOオート、3200×2400(4:3)
画像編集ソフト・CombineZM、PaintShop Pro X8

この記事をシェア

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください