糖質制限ダイエットに関する様々な考え

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2020年10月10日から糖質制限によるダイエットを始めて、80日で85.0Kg→75Kgと10Kgの減量ができました。
実際に糖質制限によって体重が減っていくのを実感しました。
糖質制限によって感じた体の変化も体感しました。

横からの写真を比較すると変化がわかります。

糖質制限については、様々な意見や考え方があります。

京都大学大学院 森谷敏夫 人間・環境学研究科教授

「糖質は摂らないほうが良いと言う医者がいますが、これは大きな間違い。
そもそも医学部には栄養学を学ぶ機会がないので、食生活に関する知識が不足している医者が多いんです。
ラットの実験では糖質を摂らなくても問題ない事が証明されているので、多くの医者は人間の体にも当てはまると言うのですが、それは無理がある。
ラットと人間では脳の大きさが全然違うんですから。
言っておきたいのは、脳を動かすエネルギーは100%、『糖』だということです。炭水化物を食べずに、脳を正常に保つためには、一日に大量のたんぱく質や脂質を摂らなければなりません。
数kgもの肉を食べ続けることは現実的じゃない痩せたのは脂肪が落ちたからではなく、体内の水分が無くなっただけなんです。
糖エネルギーが不足すると、それを補うために、筋肉を分解してアミノ酸に変えて脳に送ります。その時に水分を使用するので、体重が落ちるんです。
でも脂肪は減っていない。糖質制限ダイエットをしている人は、慢性的な眠気を抱えており、すぐ眠ってしまうのが特徴です。これは脳が極力エネルギーを使わないように指示を出すためなんです。
動かないのが一番エネルギーを使いませんからね。一方で筋肉量はどんどん落ちるので、骨がスカスカになり骨粗しょう症になる危険性もある」

森谷教授の話の中で、実際にわたしが糖質制限を行った体験から疑問に思ったことを書きたいと思います。

疑問 ①  脳のエネルギーは糖?


京都大学大学院 森谷敏夫 教授は、「脳を動かすエネルギーは100%、『糖』だということです。炭水化物を食べずに、脳を正常に保つためには、一日に大量のたんぱく質や脂質を摂らなければなりません。」と言っています。

しかし、京都の高雄病院理事長の江部康二医師は、「肝臓でアミノ酸や乳酸などからブドウ糖を作るので低血糖にはならない。さらに脂肪が分解され、脳や体のエネルギー源となるケトン体の血中濃度が、非常に高くなる。つまり糖質を摂らなくとも脳はちゃんと働く。」と言っています。

わたしは医学を勉強していませんから体の仕組みや働きは全くわかりませんが、大学教授や医師は医学を学び最高で最新の知識を身に付けた専門家です。
そんな二人の専門家が、脳のエネルギーは「糖」と言っているので間違いないでしょう。
しかし、一人は「糖」は食事でしか摂ることができない。
もう一人は体内で「糖」を作ることができる。
どちらが正しいのか・・・?

実際にわたしが行っている糖質制限は、朝・昼はブラックコーヒーとチーズとクルミ、小腹が空いた時も(甘いものが食べたくなった時も)ブラックコーヒーとチーズとクルミですが、毎食20gの糖質は摂っても良いので菓子なども糖質を計算しながら食べています。
夕食は御飯(米)と糖質の多い食材や食品を摂らずに、肉・魚を中心にお腹いっぱい食べてウイスキーを飲んでピスタチオを摘まむ食生活です。
毎食20gの糖質を摂取して、1日の糖質摂取量が60gの食事を80日間続けても、わたしは脳の働きに変化(異常)を感じることはありませんでした。
糖質制限の前から、たいして脳を使っていなかったので糖質制限をしても影響がなかったのかもしれません。
(脳も体も動かしていなかったから体重が増えたのも当然です。)
人によって脳の働きが違うので感じ方には差があるのでしょう。
もし体内で「糖」を作れるとしても、人によって「糖」を作る働きに差があるはずですから脳の働きへの影響も様々でしょう。
感覚的なものは数字や形に表すことができないため、曖昧でわからないものです。

疑問 ② 体重の変化は水分?


京都大学大学院 森谷敏夫 教授は、「糖エネルギーが不足すると、それを補うために、筋肉を分解してアミノ酸に変えて脳に送ります。その時に水分を使用するので、体重が落ちる。」と言っています。

わたしは医学の知識がありませんが、成人男子は体重の60%が水分と聞いたことがあります。
わたしの場合、糖質制限開始時の体重84kgの時に体には50リットル(50kg)の水分があったことになります。
糖質制限を始めて一週間で3kg体重が減少しました。
言い換えれば3リットル(3kg)の水分が失われたことになります。

夏になると高齢者や子供の熱中症による死亡のニュースが報道されます。
体内の水分が2%失われるとのどの渇きを感じ、運動能力が低下しはじめます。
3%失われると、強いのどの渇き、ぼんやり、食欲不振などの症状がおこり、4~5%になると、疲労感や頭痛、めまいなどの脱水症状があらわれます。
10%以上になると、死にいたることもあります。

糖質制限によって3kgの体重が減った状態は体内の水分3kgが失われた状態になります。
体重84kgの約3.5%の水分が失われたことになります。
11月10日時点の体重は78kgで、6kgの体重が減りました。
6kgの水分が失われたことになります。
体重84kgの約7%の水分が失われたことになります。
どうして脱水症状にならないのか不思議で仕方ありませんが、熱中症は短時間に水分が失われた場合の症状なのでしょう。
たぶん医学を学んだ人には笑われてしまう事でしょう。

疑問 ③ 糖質制限ダイエットをしている人は、慢性的な眠気を抱えており、すぐ眠ってしまうのが特徴?


京都大学大学院 森谷敏夫 教授は、「糖質制限ダイエットをしている人は、慢性的な眠気を抱えており、すぐ眠ってしまうのが特徴です。これは脳が極力エネルギーを使わないように指示を出すためなんです。」と言っています。

わたしが2020年10月10日に糖質制限をはじめて、一か月後の11月10日までに実感したことです。
糖質制限前は食事をすると強く眠気を感じていましたが、糖質制限を始めてからは強い眠気を感じなくなりました。
慢性的な眠気を抱えていたのは、むしろ糖質制限をする前で、糖質制限によって慢性的な眠気を感じることが無くなったのです。
全く逆の症状です。
きっとこれも、人によってバラつきがあり違いがあるのでしょう。

それ以外に感じた体の変化です。
糖質制限前は食後すぐにお腹の調子が悪くなっていましたが、糖質制限を始めると食後すぐの下痢が無くなりました。
糖質制限前に比べて小便の回数が減り尿の臭いが変わりました。
糖質制限前は食後に腰の痛みを感じていましたが、糖質制限を始めると腰の痛みが無くなりました。
1カ月間の体重の変化は、84.5kg → 78.0kg … 6.5Kgの体重が減少しました。
特に意識して運動はしていません。
自宅でのデスクワークが中心ですが、この一カ月間は家事に係る軽作業で体を動かした程度です。
更に、その一か月後の2020年12月10日には75kgと3Kgの体重が減り2か月間で10Kgの体重が減りました。
生活に変化はありません。

わたしが実際に糖質制限を行って感じたことです。
減少した体重、排便回数や便の状態、睡眠時間などは数字や形のある確かなものです。
脳の状態や腰の痛みは感覚的なもので曖昧なものですから、わたし個人の“気”の問題になります。
わたし個人が実際にそう感じた感想と捉えてください。


他にも、多くの医師や専門家が糖質制限について語っています。
皆さん、大学で知識を身に付けた博士や医師免許を取得している専門家の方々です。

愛し野内科クリニック院長で、糖尿病を専門に診ている岡本卓医師

「’06年に『ランセット』『ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン』という世界の二大医学誌に、糖質制限ダイエットを厳格に実行すると、体内に老廃物が溜まり、体が酸化し非常に危険な状態に陥るケースが報告されました。
スウェーデンの医師は、たんぱく質ばかりを摂ることで、悪玉コレステロールが溜まり、動脈硬化を招き、心筋梗塞や脳梗塞が増えたという結果を発表しています。
短期的にみれば体重も減るからいい数値が出る可能性がありますが、一年以上の長期にわたって実行する場合は、悪影響が出る可能性が高い」

どちらにしても、長い時間と多くのデーターが無いと判断ができない段階での報告で、まだはっきりと解明されていません。
全ての物事と同じで、良いこともあれば悪いこともあると思います。

医療法人再生未来Rサイエンスクリニック広尾院長の日比野佐和子医師

「私が糖質ダイエットをしたのは36歳の時でした。
あっという間に15kgも痩せたので喜んでいたのですが、しだいに頭がぼーっとする状態が続くようになりました。
そしてある朝、目覚めると右半身が麻痺してまったく動かなくなったのです。
しばらくしてなんとか動けるようになったので、病院に行きMRIを撮った結果、脳梗塞の一歩手前の一過性脳虚血発作を発症していることが分かりました。
炭水化物以外なら、なんでも好きなだけ食べていいという言葉に踊らされるのは危険です。
大切なのは糖質制限のやり方なんです。
たとえばサラダから食べて、最後にご飯を食べるように、食べる順番を変えるだけで食後の血糖値の上昇を抑えることができる。
日本で認識されている糖質制限ダイエットは、とにかくご飯を含む炭水化物を一切食べないという間違った認識が独り歩きしている気がします。」

糖質制限で大切なのは体の変化に負担が出ない適正な方法です。
糖質制限をしっかりと理解し知識を持って行わないと危険であることを医師が体験した事例です。
京都大学大学院の森谷教授の言った、「医師は医学の知識があっても食生活に関する知識が不足している。」に繋がっていることのようにも感じます。
もっと食生活の知識があれば、より健康的な糖質制限の方法がわかるとも聞き取れます。

食物学学術博士の佐藤秀美氏

「高齢者のほうが、消化吸収能力が落ちているため、若い人より内臓組織の原料となるたんぱく質を多く摂る必要があるのです。
ですから炭水化物を摂らず、たんぱく質を糖質に変えていては、本来摂取されるべきたんぱく質が吸収されず、他の臓器に負担が出てくる。
それでも健康のために痩せる必要がある人は、いきなり糖質をまったく摂らないようにするのではなく、お菓子や甘い物などの間食を減らせばいいのです。
数値に惑わされず、何のためにダイエットするのかをもう一度、考えてください。痩せることより、長生きすることのほうが重要なのです。」

現在の年齢や健康状態に合った糖質制限を行うことが重要です。
人それぞれに糖質制限を行う量やスピードを考慮して行わないと、逆に糖質制限によって体調を崩し病気を発症し寿命を短くすることも考えられます。
全ての物事がそうですが、目的と手段をはっきりと認識しておかないと予想外の結果(目的)を招くことになります。

ノンフィクションライターの桐山秀樹氏

「(糖質制限ダイエットの)結果はすぐに出た。
なんと1週間で5kg痩せ、3ヵ月後には血糖値は93に半減、体重は15kgも減った。
数値の上では糖尿病を脱したことになる。
おかずを満腹食べて酒を飲んで、しかも痩せられる。
糖尿病は良くならないと諦めている人には、短期間でここまで改善することは『奇跡的』と感じられるはずだ。」

2016年2月6日、桐山氏は逝去(享年61)しました。
宿泊先のホテルの部屋で亡くなっていました。
死因は、はっきりとは分かっていません。
心臓系の疾患と言われています。
桐山氏は亡くなるまで、糖質制限をずっと続けていました。
リバウンドもなく、体重をキープされていました。
痩せて健康になったはずなのに、なぜ急に亡くなってしまったのか?
仮に、桐山氏が糖質制限で体重を減らさず、血糖値を下げていなければ、糖尿病はさらに悪化して糖質制限をするより早く死期を迎えたかもしれません。
61歳は平均寿命83歳からすれば確かに短い人生に感じます。
しかし、死期は自分自身にも、そして他人にもわかりません。
どんなに不摂生をしても長生きをする人もいます。
摂生に心がけ健康を意識した生活をしていても早く亡くなる人もいます。
結局は、そういうことです。先の事はわからないのです。
桐山氏が死んだことは事実です。
なぜ死んだのか、なぜなぜを繰り返すと要因が沢山あって死因がわからなくなってしまいます。
糖質制限をしていた事実はありますが、一つの要因でしかありません。
逆に、糖質制限をしていなかった人が無くなった場合に糖質制限をしなかったことが要因になります。
物事は一面だけではなく、必ず表があれば裏があるのです。表裏一体です。
死因が不明ではいけませんから、医学的に心肺停止に至った直接の要因を死因としているだけです。

京都の高雄病院理事長の江部康二医師

「ご飯やパンなどの糖質を抜けば、あとは満足するまで何を食べてもいいので、他のダイエットに比べて、圧倒的に楽に誰でも簡単に始められるのです。
糖質摂取を減らすと主な栄養素は脂肪とたんぱく質になり、食後の血糖値は上昇しません。
この場合、肝臓でアミノ酸や乳酸などからブドウ糖を作るので低血糖にはなりませんし、その際一定のエネルギーが消費されるので寝ている間に痩せていくのです。
さらに脂肪が分解され、脳や体のエネルギー源となるケトン体の血中濃度が、非常に高くなる。
つまり糖質を摂らなくとも脳はちゃんと働き、体重はどんどん減少するのです。」

桐山氏の良き相談相手で、糖質制限ダイエットを推奨してきた江部医師は桐山氏の死因についてこう語っています。

「桐山さんが亡くなられたのは本当に残念ですが、直接的な原因は、糖質制限ダイエットではないと考えます。
桐山さんの場合、もともと心臓が苦しくなり、医者に駆け込んだところ糖尿病が発見されましたが、そうなるまでに何年間、高血糖の期間があったかが問題です。
『高血糖の記憶』と言うのですが、いくら血糖が正常になっても、過去に一旦発症した血管の狭窄は、簡単にはなくならないのです。
痩せて安心する人も多いのですが、定期的に検査をしないと、心筋梗塞などを起こす可能性があるのです。」

即効性があり、楽に痩せられる糖質制限ダイエットには、もちろんリスクも生じます。
かといって、そのまま肥満を放置していれば、病気を悪化させるばかりです。


低炭水化物ダイエットと死亡率との間に長期的な関連性に関するデータ

2010年にハーバード大学で、男性44,548人と女性85,168人による低炭水化物ダイエットと死亡率との間に関連かあるかどうかの調査が行われました。(男性は20年間、女性は26年間調査)

結果
動物食をベースとした低炭水化物ダイエットを行った男女
⇒死亡率が増加

野菜食をベースとした低炭水化物ダイエットを行った男女
⇒死亡率が減少

引用元: Low-carbohydrate diets and all-cause and cause-specific mortality: Two cohort Studies

糖質制限食による死亡・心血管疾患リスクの検証

糖質制限(低炭水化物)食は短期的な体重減量や動脈硬化リスクファクター改善に有効であることが示唆されているが、長期的なアウトカムや安全性は不明である。
我々は低炭水化物食による死亡・心血管疾患リスクの系統的検証を行った。

結論
低炭水化物食による長期的な効用は認めず、死亡リスクが有意に増加することが示された。

引用元: 国立国際医療研究センター病院

ギリシャやスウェーデンでの研究結果でも、「糖質制限ダイエット」による肉を中心とした高たんぱくの食事を長期間行うことにより、死亡率が高くなってしまうというデータが出ています。
実際には、長期的な糖質制限の安全性は明確ではないが、体重減量や動脈硬化等の改善に糖質制限が短期的に効果を得ることがわかっています。

多くの調査や、様々に事例によって糖質制限を考えることができます。

わたしは、様々な意見がある中で“やらない”という選択肢ではなく、実際に自分自身で“やってみる”ことを選びたいと思います。

わたしが実際に“やってみる”ことで経験した事は、わたしだけの結果かもしれませんがそれ以外に何が必要でしょう。
わたしが経験して得た結果は、数多い結果の一例でしかありません。
それでも、わたしにとってはその結果が全てになります。
わたしが想像していた結果と異なったのなら、他の事を“やってみる”。
わたしの望む結果が得られるまで“やってみる”を続ければいいだけです。

2021年1月24日 現在 体重は75kgのまま推移しています。
約50日間は大きな増減もなくキープした状態です。
食事は開始当初から殆ど変わっていません。
これからは、適度な運動を行って筋力の維持をしていこうと考えています。

やっぱり危ない!? 「糖質制限ダイエット」第一人者が急死した(週刊現代) | 現代ビジネス | 講談社(1/5) (ismedia.jp)

ドクター江部の糖尿病徒然日記 (fc2.com)

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